病気
代表的なものはノロウイルス
感染性胃腸炎

感染性胃腸炎とは、細菌やウイルス、寄生虫などの病原体による感染症です。食品や水、ヒトから感染します。発熱、下痢、腹痛、嘔吐などの症状があります。
冬期は主にノロウイルス、ロタウイルス等のウイルス性のものが中心で、夏期は細菌性を原因としたものが主となります。
病原体 | 主な症状 | 流行時期 |
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腸炎ビブリオ (細菌) | 寿司や刺身等の非加熱の魚介類が主な食中毒原因食品 潜伏期間は12時間前後で、堪え難い腹痛、水様性の下痢、まれに血便 発熱(37~38℃)や嘔吐、吐き気もみられる。主症状は2日程度で回復 | 8、9月に集中的に発生 |
サルモネラ菌 (細菌) | 牛、豚、鶏などの食肉。生卵や卵製品が食中毒原因食品です。ペットから感染することも。 潜伏期間は8~48 時間で、吐き気や嘔吐の症状が表れ、数時間後に腹痛や下痢などの症状が表れる。 38℃前後の発熱もあり、下痢は4~5日持続します。小児や高齢者の場合脱水症状に注意 | 8、9月に集中的に発生 |
腸管出血性大腸菌 (O157等) (細菌) | 原因食品は特定が難しい。色んな食物の場合がある。 3~8日の潜伏期間の後、下痢、激しい腹痛、血便、水様便、発熱などの症状がでます。 重篤な合併症を起こし、時には死に至る場合も。 子供や高齢者の場合症状が重症化しやすく、激しい腹痛と血便がある場合には注意が必要 | 8月に集中的に発生 |
カンピロバクター (細菌) | 非加熱であったり、加熱が不十分な食肉(特に鶏肉)やレバー(鶏、豚)等の臓器が食中毒原因食品 潜伏期間は2~3日で、腹痛、下痢、発熱、頭痛、嘔吐等を起こします。 多くの場合、1週間ほどで完治しますが、稀にギラン・バレー症候群を発症することがある。 | 6月~9月に多く発生 |
ロタウイルス (ウイルス) | 乳幼児や子供に多い感染症です。成人にも感染しますが、軽症や発症しない場合が多い。 汚染された水や食品が原因ですが、感染した取扱者を介して食品が汚染されることが多い。 潜伏期間は1~3日で、激しい嘔吐や下痢、39℃以上の発熱です。 便の色が白色になることがあり、大量の水様性の下痢が出ることから脱水に注意が必要 通常であれば2~7日程度で症状は治まりますが、まれにけいれんや脳症を合併することも。 | 2月~3月に多く発生 (2度目は軽症) |
ノロウイルス (ウイルス) | 乳幼児から成人に至るまでの年齢層に胃腸炎症状を起こすウイルス カキなどの二枚貝や汚染された水や食品が原因です。集団感染のリスクの高いウイルス 潜伏期間は1~2日で、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱等が主症状 いずれの症状も通常3日以内で自然に回復します。 乳幼児、高齢者、免疫不全等の抵抗力の弱い方は重症化することがあり、過去には死亡事例もある。 | 12月~3月に多く発生 (何度もかかる) |
アニキサス (寄生虫) | アニサキスと呼ばれる寄生虫が寄生した魚介類を生食した際に起こる病気 アニサキスが胃壁や腸壁に潜り込むことにより症状を引き起こします。 食べてから約3~4時間程度で突然のかなり激しい腹痛・吐き気・嘔吐などがあります。 人によっては蕁麻疹、血圧の降下、呼吸不全、意識消失などのアレルギー症状を伴う。 | サバ・イカ サケ・タラ等 |
診療
細菌性胃腸炎
対症療法で自然治癒
便の検査
抗菌剤の処方(クラビット錠・ジスロマック錠等)
脱水症状の場合、経口補液か点滴による水分補給
下痢止めは細菌の排泄を遅らせるので基本的に使いません
ウイルス性胃腸炎
対症療法で自然治癒
ウイルス性の場合治療薬はありません
脱水症状の場合、経口補液か点滴による水分補給
下痢止めはウイルスの排泄を遅らせるので基本的に使いません
寄生虫胃腸炎
問診、内視鏡検査
内視鏡による摘出術
《診療を行っている医療機関》
消化器 長峰内科・胃腸内科クリニック
大分市大道町 山口内科胃腸クリニック
大分市小池原
内科
えもと内科クリニック
大分市府内町 細川内科クリニック
大分市千代町 森内科医院
大分市下郡 よしどめ内科・神経内科クリニック
大分市新春日町
原因は様々…大人だけでなく子供や赤ちゃんにも。
口内炎

口の粘膜に起こる炎症のことをまとめて口内炎と呼びます。さまざまな原因と種類があります。
原因 | 主な症状 |
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傷などで起こる (カタル性口内炎) | カタル性口内炎は子供によく見られる症状ですが、原因は口の中が不衛生であるためです。 入れ歯や矯正器具、火傷で粘膜が傷ついていたり、虫歯、歯槽膿漏や歯周病などによっても引き起こされます。 また風邪などのウイルス性の病気で体力が消耗している場合も患いやすいです。 炎症をおこしている部分と、そうでないところの境界がはっきりせず、痛みも強くないので口内炎だとは気づかないことがあります。 自然に完治します。粘膜が傷つく原因がある場合は、ワックスなどで保護します。 |
ストレスで起こる (アフタ性口内炎) | 口内炎の中ではもっとも多くみられる一般的なものです。よく再発します。(再発性アフタ性口内炎) 境界線がはっきりとした白っぽい浅い窪みのある潰瘍が頬の内側や、下の裏、唇の裏、歯茎に発生します。 ビタミン不足など栄養の偏りや健康不良やストレスなどで免疫が下がっている時に、口腔粘膜の傷から細菌やウイルスが感染します。 女性の場合には生理前や妊娠期にも出来やすくなります。免疫系の疾患が原因としても考えられます。 1週間から2週間程度で自然に消滅します。ステロイド剤入りの口腔内軟膏などで治療します。 |
ウイルス感染で起こる (ウイルス性口内炎) | ウイルスの感染によって起こる口内炎は、免疫力の弱い子どもがかかりやすい病気です。 抗ウイルス剤の軟膏や薬をのんで早期に改善する必要があります。 ヘルペス性歯肉口内炎 単純ヘルペスウイルスによる感染症です。38~40℃の高熱が3~4日ぐらい続き、口の中に小さい潰瘍ができます。 また、歯ぐきが赤く腫れて出血します。 ヘルパンギーナ コクサッキーウイルスA群への感染症です。「夏風邪」とも呼ばれます。 数日の潜伏期間を経て、突然の高熱や口内炎、口内炎にともなう喉の痛みなどの症状があらわれます。 手足口病 エンテロウイルスなどへの感染症です。ヘルパンギーナと同じく「夏風邪」です。 口の中だけでなく、手のひらや足の裏などに水泡ができます。発熱するケースは少なく、あまり高熱にならないのが特徴です。 |
現在の子供の10人に1人は永久歯の数が足らない…
先天性永久歯欠損

人間の歯の数は、乳歯で20本、永久歯では28本で、親知らずを含むと最大32本あります。
しかし、永久歯が生まれつき足りないことがあり、これを「先天性永久歯欠損」といいます。
歯の先天性欠如は病気ではなく、形成異常です。早期発見をすることで、今後の対応を考えることができます。
以下のことが考えられます。
〇遺伝
〇妊娠中の栄養不足
〇お腹の中にいるときの薬の影響
〇歯の発育期における栄養障害 など
先天性永久歯欠損の影響
永久歯がない場合、乳歯は残ってしまいます。
しかしこの乳歯は永久歯と比べて歯根が短く、やがて抜け落ちてしまいます。
乳歯がグラグラしてきて、噛んだら痛い、ということが30歳~40歳くらいで起こってきます。
早期発見が大事
幼少期からの歯科検診が大切です。先天性永久歯欠損は、かかりつけの歯科医院でレントゲンを撮影して確認することで、歯の生え変わりが順調に進んでいるかなど、口の中全体の状態が分かります。表面から見るだけの学校歯科検診では、先天性永久歯欠損の発見は困難です。早い段階で先天性永久歯欠損を把握して、きちんと将来を予測して計画性をもって対処していくことが大事です。
先天性永久歯欠損の対応
1. 乳歯が抜けるまで出来る限り長持ちさせて、抜けたら人工の歯を入れる。
(入れ歯・ブリッジ・インプラント)
2. 先天性欠如以外の歯で歯並びを作る。
1.は乳歯はできるだけ温存して、脱落した場合に入れ歯やインプラント、ブリッジなどの人口の歯に変える事になります。できるだけ今残っている乳歯を長く持たせる事を考えます。
2.は抜歯したことで空いたスペースを、矯正治療によって閉じていきます。人工物を入れず、ご自身の歯のままでいられますが、長期的に矯正装置をつける必要があります。
「顎顔面矯正治療」の場合は、永久歯が欠損している乳歯を、その手前に並ぶ乳歯が抜けたくらいの時期に抜歯をし、奥の永久歯を前に持ってきてスペースを閉じます。この時期であれば1年ほどでスペースが閉じます。
先天性永久歯欠如は、10人に1人という高い頻度のわりにいまひとつ認知度が低いのが現状です。
現代では対処法はいろいろありますので、過剰に不安になる必要はありません。
そのひとにあった治療法がありますので、正しい知識できちんと対応していきましょう。
エアコン・ハンディ扇風機・スマホ・コンタクト 原因は様々…
ドライアイ

ドライアイとは、眼を守る「涙の量が不足」したり、「涙の質が悪くなる」ことで、目の表面に異常が起こる病気です。
最近では、スマホの使用やコンタクトの装用者の増加等に伴い、患者の数は2000万人以上と推計されています。
ドライアイが進行すると、目の表面に傷ができたり、視力の低下、目の痛み、角膜が乾燥してはがれる病気を発症してしまうこともあります。
ドライアイチェック
目が疲れやすい
目がかゆい
目が痛い
目やにが出る
目に不快感がある
目が渇いた感じがする
物がかすんで見える
よくまぶしいと感じる
涙のはたらき
目の乾燥防止
目の洗浄
目の殺菌
目の栄養補給
目が鮮明に見えるよう表面を磨く
診療
目の疾患を探る視力検査
ドライアイだけではなく、ほかの疾患がないかも探ります。
目の傷の有無を探る顕微鏡検査
目の表面の傷を見る検査です。顕微鏡で観察しながら、傷の有無や程度をチェックします。
涙の質を調べるBUT検査
目を開いてから目の表面の涙の膜が破壊されるまでの時間を測ります。5秒以下の場合、ドライアイが疑われます。
涙の量を調べるシルマー検査
目盛りのついた専用の試験紙を下まぶたの端に5分間挿入します。試験紙が涙で濡れた長さで、涙の量を測ります。
涙の量が5mm以下の場合、ドライアイが疑われます。
薬の処方・治療
治療には点眼液によるものと涙点閉鎖による治療があります。
点眼液
ドライアイ患者ごとの涙のタイプに応じて、正常に機能していない涙の層をターゲットとした層別治療を行います。
油層を対象とした治療
液層(水分・ムチン)を対象とした治療
目の表面の細胞を対象とした治療
涙点プラグによる治療
点眼液で効果が得られない場合は、涙点閉鎖による治療を行います。
涙の流出を抑えて、涙を目の表面に十分にためる方法です。
女性の肩こりの悩みは、男性よりも圧倒的に多い…
五十肩(肩関節周囲炎)

五十肩(肩関節周囲炎)とは、“特に原因がはっきりしないのに中年以降におこる肩の痛みと運動制限をきたす疾患”です。
似たような症状をきたす、原因の明らかな他の疾患(肩腱板断裂 ・石灰沈着性腱板炎 など)がありますので、それらを検査で除外
した上で五十肩(肩関節周囲炎)と診断することになります。
※肩腱板断裂:腱板が損傷しているため、バンザイをするときに痛みが出ます。
※石灰沈着性腱板炎:腱板にカルシウム塩が沈着して急な炎症を起こし、激しく痛みます。
〇腕を動かさなくても肩や腕が痛む
〇寝ているとき、寝返りをしたり肩を下にしたりすると痛くて眠れない
動かすときの症状
〇手が挙がらない
〇服を着たり脱いだりするのがつらい
〇整髪できない
診療
投薬…痛みを抑えるために、鎮痛剤や湿布の処方
注射…炎症を抑えるためのステロイド剤や潤滑効果のあるヒアルロン酸の注射
理学療法…痛みが落ち着いたら、肩の動きをよくするために運動療法を中心のリハビリ
手術…なかなか改善がみられない場合には手術療法を行うことも
《診療を行っている医療機関》
安武クリニック 大分市今津留